高血圧は、血圧が基準値を超えて慢性的に高く維持されている状態のことです。
心臓は絶えず血液を全身に送り出すためにポンプのように動いている器官ですが、その際に血管にかかる圧力のことを血圧と呼びます。
血圧には収縮期血圧(最高血圧)と拡張期血圧(最低血圧)があり、最高血圧が140mmHg以上あるいは最低血圧が90mmHg以上の場合、高血圧と診断されます。血圧が高い状態が続き、血管の壁がダメージを受けたり、心臓に負担がかかることで、動脈硬化や狭心症、心筋梗塞、脳卒中、腎臓病などさまざまな病気を引き起こしやすくなります。
高血圧も糖尿病と同じく、遺伝的要因をはじめ、塩分を摂りすぎる食生活やたばこやお酒の過剰摂取、運動不足や精神的ストレスなど環境要因が重なることで発症します。
即席麺や漬物など塩分の多い食品を控え、食塩摂取量を1日6g未満とする食事改善が推奨されています。食事療法だけでなく運動療法も効果的で、それでも血圧が下がらない場合は血圧を下げる降圧剤が必要になります。降圧剤にはさまざまな種類があるため、病状によって使い分けたり、いくつかを組み合わして投与したりするなど、患者さまお一人おひとりに合わせた治療法をご提案しています。